音楽は人間にとって必要なのでしょうか？
戦争やコロナのような有事の際には音楽活動は停止せざるを得ない場合が多いです。しかし音楽はおそらく言葉よりも早く生み出され、今でも存在し、将来も人間がいる限りは続いていくのではないかと考えます。では音楽はどうして人間にとって必要なのでしょうか。
一つは、前述したように音楽は言葉よりも原始的です。音楽は人間の本能により近いものなのだと考えられます。音楽はより感情に作用する力があるのです。また、当時は音楽によって自分たちを鼓舞し、次の狩りに備えていたと想像できます。狩りに失敗するたびにいちいち落ち込んでいたらキリがなく、その気持ちの沈みによって次の狩りで高いパフォーマンスを出せなくなってしまいます。そのようなときに音楽の力で鼓舞することで生き残ってきたのかもしれません。
また、人間がここまで発展できた要因の一つは、文化だと考えます。他人と助け合い協働して物事を進めていく力によって驚くほどのスピードで社会を発展させてきました。音楽は文化の重要な要素です。国によって音楽が違うのは文化が違うからです。文化という、非明確でしかし確かに人間の社会の一部となっているものを、音楽は形作っています。
おそらく他にも音楽が人間にとって重要である理由、人間に及ぼす効果はたくさんあるでしょう。その大半は非常に曖昧で長期的なものなので、音楽の重要性を見出すのは難しいです。しかし私は音楽は人間にとって必要なものだと考えています。さらには、戦争などの有事の時こそ、その力を発揮できるのではないかとすら考えています。音楽によって戦争が終わる、夢みたいな話ですが、それだけの力を持っているのかもしれません。
(新虎丸)